土台

 たとえば、ぼくがあなたに贈りたい言葉、Be ambitious. ってどういう意味だか知ってますか?「バカにしないでちょうだい、それぐらいわかるよ!プンスカプン」ですって?(笑)

 そうですね、北海道大学に銅像が立っている、あの有名なクラーク博士の言葉にもありますし、ジャニーズ系人気歌手グループTOKIOのヒットソングの名前にもありますものね!だいたいの人は知っているでしょう。

 でも、そういう周辺情報を全く知らなかったとしたら?その人にとっては、この日本語訳はまったくのお手上げなのでしょうか?・・・そんなハズ、ありませんよね!(^^)

 うんちくを知らなくても、ミーハーではなくても、英語日本語さえ知っていれば、だれにでも英文の意味はわかるのです!

 では、解説しましょう。




例文   Be ambitious.


 まずは、この文の中にある動詞はどれでしょうか?

 それはbeです。be動詞という動詞の原形です。

 動詞の原形で文が始まっているので、文の種類は命令文です。

 be動詞が用いられる文型は、第2文型(S+V+C)です。

 この文の場合、命令文なので主語(S)がありません。しかし、Beの後ろにambitiousがあり、これが補語(C)となっています。ちなみに、Cになれるのは名詞か形容詞です。

 be動詞とは、後ろに補語(C)をともなって、主語の状態を述べる動詞です。主語(S)が補語(C)という状態であるという意味です。

 ただ、この場合は命令文であり、主語がありません。補語(C)という状態でありなさい、そういう状態になりなさい、という意味です。

 あとは、ambitiousの意味を知っていれば、わかりますね。


 辞書をひくと、「野心のある」と書いてあります。つまり、野心のある状態になれということです。

 でもこれでは不自然な日本語ですね。普段こういう話し方をしている人はいないでしょう(笑)ということで、自然な日本語にすると、野心を持てということになるのです。

 この、野心を持てっていうのを、もっとカッコつけて言ったものが、「大志を抱け」です。野心も大志もだいたい同じ意味で、持つも抱くもだいたい同じ意味ですから。

 日常会話であまり使わない難しい単語を使ったほうが、なんとなく立派に聞こえますもんね。こうやって意味を変えずに、カッコよくする、これが翻訳(ほんやく)です。

 でも、受験では翻訳は必要ありません。それどころか、かえって危険です。直訳(ちょくやく)をして下さい。

 なぜかというと、分かりやすいからです。試験というものはそもそも、受験者が、英語なら英語をどのくらい理解しているか?を確認するものです。

 自分の理解度を、採点者に伝えるというものなのです。だったら、わざわざカッコつけて難しく書くことはないでしょう?(笑)

 直訳だからといって、不自然な日本語でも困るのです。

 本当はわかってないのに、ただ単語の意味だけをつなげて答案を書いただけのように見えてしまうかもしれません。

 英語がわかっていて、そして日本語がわかっているならば、自然な日本語訳を書くことができるはずです。意味を変えずに、自然な日本語にして下さい。

 「それはともかく、どうしてそんな回りくどいやり方をするの?」とあなたは思ったかもしれません。動詞がどうとか、文型がどうとか考えなくても、だいたい訳せるんだから、と。

 甘い!甘すぎる!チョコレートより甘い!(笑)

 いやホントですよ。確かにこれくらいの簡単な英文だったら意味もわかるかもしれません。しかし、もっと長く、複雑に、しかも前後の文脈まで考えなければならないとしたら・・・?

 だから、長文読解が苦手だなぁという人が後を絶たないのです。どんなことも基礎が大切。一つ一つの文をきちんと理解していなければ、文の集まりである長文だってわかるはずがないのです。
 
 「でも、一つ一つやってたら、いくら時間があってもたりないわ」とあなたは言うかもしれません。いいえ、それは逆です。正確に理解しているほど、読むスピードが速くなるのです!

 僕は小学生のとき、そろばん塾に通っていました。4年生くらいのときです。そこで、暗算のやり方を教えてもらいました。

 それは、そろばんの玉を頭に思い浮かべて、頭の中でそろばんを使うというやり方でした。これができたら暗算が非常に速くなるのです。

 しかし僕はそのそろばん式でやりたくないと言って、それまでの自己流のやり方で暗算をしつづけました。

 いくら速くできるようになると言われても、やっぱり最初は遅くなるのです。しかもメンドウ!

 ・・・その結果、今でも僕は暗算が速くできない人間になってしまいました(泣)

 最初のうちは慣れないので、ゆっくりと時間をかけてやってください。しかも、カンペキにやろうとしなくても大丈夫です。少し心がけるだけでずいぶん違います。

 そして、第何文型とか、何動詞とか、細かい専門用語は分からなくても、最初のうちは大丈夫です。僕がそれを使ったのは、自分以外の人に説明するためなのですから。あの、なんとかっていうやつがなんとか、とあなたに話しても、通じないですものね(笑)

 自分だけわかっていれば、用語は覚えていなくても、正確に思い出せなくても、構いません。ただ、先生の授業を聞いたりする場合は、わかっていたほうが理解しやすくなります。

 なので、今すぐじゃなくて、ゆくゆくは覚えていきましょう。そうすると、人に説明するときも、やりやすくなりますよ(^^)

 ここでは、英語を例にして話しましたが、どの教科でも同じということは、わかってもらえるでしょうか?つまり、基礎が大事ということです。

 こうしてまとめてしまうと、ありふれたアドバイスになってしまってつまらないですね(笑)でも、これが大事です。

 基礎が大事という言葉の本当の意味を、あなたにはわかって欲しいのです。そのために、こうして長々と話してきたのです。だいたいわかるからと言って、土台をおろそかにしてはいけません。これから立派なビルを建てようとしているのですから。砂上に楼閣は作れないのです。





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