頭を使うな!

 「えっ!?」

 問題を解くとき、頭を使ってはいけません!問題文に書かれていること、そのままを読んでください。読んで正確に理解してください。

 国語の物語文の読解で、下線部はどういうことか?なんていう問題ありますよね。情景を思い浮かべて、主人公の気持ちを想像して・・・などとやってはいけません!

 英語の長文読解でも同じです。このitは何をさしているか?とか。文脈から考えてコレだろう、なーんてやってはいけません!

 勝手に頭を使わないで下さい!(笑)というよりも、わざわざあなたが考えるまでもないのです。なぜなら、答えは全て問題文のなかにあるのですから。

 問題文の中に入り込んでいる答えを探せばいいのです。あなたがすることは、頭を使って考えることではありません。隠れている答えを見つけ出すことです!

 「でも、見つけるにも頭を使わないとダメじゃん?」

 いいえ、そんなことはありません。自動的に見つかります。イッツオートマチックです(笑)

 答えが隠れているといっても、ランダムに隠れているわけではありません。たまたま運がよかった人だけが見つけられるのではありません。宝くじとは全然ちがいます。

 答えがそこに隠れる必然的な理由があるのです。難事件を解決する名探偵コナン君や、金田一少年と同じです。何の関わりもないように見える人が、犯人だったりします。実はものすごい関わりが、犯人にはあったのです。

 これらの探偵さんは、当てずっぽうで犯人を捜しているのではありません。「コイツはなんか悪そうだから犯人に決定!」なんてやってませんよね(笑)

 物的証拠を集めています。小さな手がかりも見逃しません。それらの状況から、合理的に推理します。推理というのは、当てずっぽうではありません。勝手に推測しているのではなく、そうなる理由がきちんとあって、理にかなっているというものなのです。

 試験問題でも、そこに散らばる手がかり、証拠から確実に答えに行き着く道があります。あなたがするべきことは、証拠集めです。

 いくつか証拠が集まれば、だんだんと答えの居場所が明らかになってきます。想像する必要、思いつく必要はまったくありません。論理的に導き出すことができるのです。

 全てはつながっています。間がとんでいるところはありません。近道に見えるからジャンプしちゃえ!なんてやってはいけません。手かがりをたどれば、必ず答えに届きます!

(図の説明)ルール、論理を無視して、矢印のように進んではいけません(笑)間違った答えに行き当たってしまいます。本当の答えには、そこにつながる道順が必ずあるのです。

 東大生が長けていることとして、よく言われるのが事務処理です。ユニークな発想などいらない、退屈なルーチンワーク。

 でも、単純ではなく、複雑。いってみれば、モノで散らかった部屋を、きれいに整理整とんするようなものです。

 だから社長になって新しい事業を立ち上げるよりも、社員となって上司の命令に従い真面目に仕事をするほうに向いている、と。

 それに、京都大学はノーベル賞をもらう研究者が多いのに、東京大学は少ないとも言われ続けています。

 理由はさっきと同じで、柔軟な発想をするチカラがないから、ということだそうです。

 あなたはどう思いますか?実際のところはわからないかもしれないので、だいたいのイメージで結構です。

 大学にはいろんなイメージがありますよね、実状にそくしているかどうかはともかく(笑)たとえば早稲田大学はダサくてカッコわるいけど、真っ直ぐで力強いとか。たとえば慶応大学だとお金持ちで垢抜けているけど、態度がナメているとか。

 東京大学に対しても、勉強オタクで面白い考えができないというようなイメージを持っている人もいるかと思います。

 そして、東大の場合、このイメージは正しい一面をとらえているのです。なぜなら、東大はそういう人を、試験で選んで合格させているのですから・・・

 どういうことだかわかりますか?そういう人、つまり、自分の頭を使わず、指示されたことが正確に理解できる人が受かるような、試験問題が出題されているということなのです!

 東京大学は芸術家を育てる学校ではありません。決められた仕事をそつなくこなす、ロボットのような人間を作るのです。そうやって育成された学生が社会で活躍することにより、日本は今のような豊かな国になったのです。

 「そんな生きかた、つまんないじゃん」

 と思いますか?そうでもありませんよ(^^)世のため人のために働けるのです。というよりもむしろ、一番はあなた自身のためなのです。

 言われた事が、きちんとわかる。世界を知る、自分以外のこと、もの、ひとを知る。なんと楽しいことか!なんと視野が広がることか!

 周りを知る。それも正確に、詳細に。そのために必要なチカラは、東京大学が求めているチカラと同じです。そういう基礎体力を持っている受験生が欲しいのです。そういう人は、これから大きくはばたいて飛んで行けるのですから。

 相手の話している内容がわからないのに、それについて考えるもなにもないです。話し上手は聞き上手。話せないのは話す力がないからではありません。いきなり話術を磨こうと思ってもダメです。

 まずは聞き上手になることが、話しがうまくなるための近道です。なにも、相手の心の中を読め!と言っているわけではありません。相手の話した事だけ、それだけがわかればいいのです。

 雰囲気を感じる必要さえもありません。ただ、声になった言葉を耳で聞いて、きちんと把握すること、ただそれだけ。ただ、文字になった言葉を目で読んで、きちんと理解すること、ただそれだけ。

 問題用紙は、問題作成者からの手紙です。どんな問題にも、作った人、それを生み出した人がいます。やれ良問だ、悪問だなどとカンタンに言われたりしますが、そういう全ての問題に、作った人のメッセージがこめられています。

 解答者の、どんな能力をチェックしたいか、どんな知識を確かめたいか、そしてどんなチカラを伸ばしたいか・・・

 その隠れた意図は全て、問題文にこめられています。だから、隠れているようで隠れていないのです。あなたは、それを読み取ることができます。作成者のメッセージに耳を傾けてください。頭で考えるのは、そのあとでも間に合います。

 慣れてくれば、そんなに時間はかかりません。それに、あなたはすでに、自然にそれをしているかもしれません。でも、もしそうでも、もう一回だけ、意識してみてください、「作りの親」のメッセージを。

 一度でもそれを意識したという経験があれば、それはあなたにとって今後もプラスに働くでしょう。普段はなにげなく問題を解いていても、いつか必ずつまずいてしまうことがあります。そんなとき、ふと、この経験が頭をよぎるでしょう。

 「問題の、作りの親の、メッセージ。」

 そうだ、もう一度落ち着いて、問題作成者の意図を読みとろう。つまずいて立ち止まったとき、そう思えたら、それはあなたがとても強くなっているという証しなのです。





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