いい参考書とは

 「3年生になったことだし、そろそろ受験勉強をはじめないとまずいなぁ。いろんな参考書がでてるけど、いったいどれをやればいいんだろう・・・?」

(回想シーンスタート)

 ぼくは以前、卓球部に入っていました。中学生のころです。だんだん練習にも慣れてきて、そろそろ新しいラケットを買おうかと思っていました。

 一口に卓球のラケットといっても、いろんな種類があります。平らなもの、イボイボがついているもの、鉛筆のように握るもの、握手のように持つもの・・・

 まだ卓球用品にあまり詳しくなかった僕は、1学年うえの先輩に聞きました。「どんなラケットを買えばいいですか?」と。

 その先輩は言いました。「道具はなんでもいいんだよ。練習をすればうまくなる。」と。

 ハッとしました。ラケットを変えれば卓球が上手になるのではないのです。その新しいラケットを使って練習をするから、うまくなるのです。

 その先輩は、大きな試合に何度も出場していました。たぶん、ラケットなどの道具にも詳しかったと思います。それを後輩に教えることなど、簡単なことだったでしょう。

 でも、教えませんでした。それよりも、もっと大切なことを教えてくれました。僕の間違った考えを、根っこから正してくれました。

 練習をすればうまくなるなんてだれでもわかっています。わかっているけど、わかっていないのです。目の前の道具に気を取られ、大事なことを忘れていたのです。それに気づかせてくれました。

(回想シーンおわり)

 それから何年がたったでしょうか。同じことを僕はいま、あなたに伝えようとしています。それ自体、感慨深いものがあります。

 本屋さんに行けば、参考書はあふれています。昔から使われている本もあれば、有名な予備校の先生の本もたくさんあります。

 これを使えば偏差値10上がる!とか、これを読めば必ず受かる!とか、いろいろな宣伝文が書かれています。

 僕は、そのうたい文句はぜんぶ正しいと思っています。つまり、どんな参考書でも、成績は上がり、試験に合格することができると思っています。

 ただし!その本をやりとげればです。

 とはいえ、ただやみくもに本を買って、なんでもいいから勉強しろ!なんて僕は言いません。いずれ、なんらかの参考書を買うことになるでしょう。で、どうせ買うなら、納得のいく買い物がしたいではありませんか。

 でもまずは、高校からもらった本を使ってみましょう。僕の学校では、英語だったらたとえば桐原シリーズの何番とか、あとは有名なチャート式などでした。

 いま持っているものをとにかく使ってみましょう。せっかくあるのですから。新しいものはそれからです。右手におにぎりを持ったまま、左手で別のおにぎりをとるのは、いじきたなく見えてしまいますよ!(笑)

 それに、高校で用意してくれる教材というのは、レベルが基本的なものが多いです。授業で使うという場合もあるでしょう。ある分野を始めて習うというときに使えるくらい、入門的な内容です。

 「じゃあカンタンすぎて、受験にはつかえないんじゃ?」

 という人がいたら、「土台」の話をもう一度思い出してみてください。そして、そのカンタンだという本をもう一度読んでみてください。

 カンペキに理解していましたか?おそらく、そんなことはないと思います。でもがっかりしないでください。だれでもそうなのですから(^^)

 「また一からやり直して、がんばらなきゃ。けっこう大変そうだな・・・」

 なんて思う必要も、ありません。カンペキにできている人もいなければ、ぜんぜんできていない人もまた、いないのです

 だれでも、一度習ったことは、ある程度わかっているものです。だから全部まっさらな状態からはじめるわけではありません。

 土台の形はだいたいできている。あとは、その土台をもっともっと固く、強くすればいいだけなのです。

 これができれば、もう東京大学に合格したも同然です。できそうな気がしているあなた、それは正しいです。必要なのは、あなたの気持ちです!!





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