現代文の読み方?

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 進化は多くの過ちを犯してきた。ジュリアン・ハクスリーは、進化を停滞や絶滅へ導く無数の袋小路にたとえた。今日存在している種ひとつひとつの背後で、過去何百という種が滅びてきた。化石は創造主に見放された種のあわれな姿である。人類の過去の記録をみても、また現代の脳科学からいっても、ホモ・サピエンスが最後の爆発段階に達したある時点で何かに狂いが生じたことは、そしてもともと人間の体には(もっと具体的に言えば、神経回路には)致命的な工学上の欠陥が誤って組み込まれ、それがために人類の妄想傾向が歴史を通して脈々と流れていることは、否定すべくもない。これは恐ろしくも当然の仮定であり、人間の条件を真摯に追求しようとすれば、これから目をそらすことはできない。詩人は直感力をもったもっとも優れた医者だ。彼らは機会あるごとに言いつづけてきた。人間は狂っている、人間は狂いつづけてきた、と。しかし人類学者も、精神科医も、進化論者も、詩人の警鐘に耳を貸さず、明白な証拠を無視しつづけてきた。現実に目を向けぬこと自体、よからぬ症状である。狂人は自分の狂気に気づかないと反論する者もいるだろう。が、それはちがう。気づくはずだ。狂人はつねに狂気の状態にあるわけではない。精神病患者は、病状がやわらいだとき、おのれの病状について驚くほど明解な報告をする。
「ホロン革命」 著者 アーサー・ケストラー 翻訳 田中三彦、吉岡圭子 発行 工作舎 1983年 22、23ページより引用

とつぜんでびっくりしました?ぼくもびっくりしました(笑)いきなり難しい文章がでてきたんですからね。
東大合格者が普通にやってる、文章の要領のいい読み方を紹介したくて、引用させてもらったのです。
僕の部屋にはマンガとか雑誌ばかりなので、図書館まで難しそうな本を探しに行って、これをみつけました。
そしたらちょっと読んでいるうちに、けっこう興味深い内容が書いてあることがわかって、もっと読みたくなっちゃいました。
でもいまはおいといて、ここではそのうまい読み方っていうのを説明したいと思います。
まず、さっきの文章ですが、ちゃんと読みました?(笑)
読んでなければ、戻って読んでみてください。そして、読んだら次のことを考えてみてください。
で、なにが言いたいの?」ということです。
あの文章で、著者が一番言いたかったことは何か? 説明してみてください。簡単に、小学生にもわかるように。話し言葉でいいです。
説明できましたか? いっしょうけんめいやらなくてもいいですよ。だいたいこんなことじゃないの?くらいでいいです。
では、僕の意見を言います。
「人間ってだめなもんなんだよ。」
簡単に言うと、こんな感じでしょうか。
この問題を考えるときに、ぼくはこの文章を、下に書いたような感じで見ていたのです。

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 進化は多くの過ちを犯してきた。ジュリアン・ハクスリーは、進化を停滞や絶滅へ導く無数の袋小路にたとえた。今日存在している種ひとつひとつの背後で、過去何百という種が滅びてきた。化石は創造主に見放された種のあわれな姿である。人類の過去の記録をみても、また現代の脳科学からいっても、ホモ・サピエンスが最後の爆発段階に達したある時点で何かに狂いが生じたことは、そしてもともと人間の体には(もっと具体的に言えば、神経回路には)致命的な工学上の欠陥が誤って組み込まれ、それがために人類の妄想傾向が歴史を通して脈々と流れていることは、否定すべくもない。これは恐ろしくも当然の仮定であり、人間の条件を真摯に追求しようとすれば、これから目をそらすことはできない。詩人は直感力をもったもっとも優れた医者だ。彼らは機会あるごとに言いつづけてきた。人間は狂っている、人間は狂いつづけてきた、と。しかし人類学者も、精神科医も、進化論者も、詩人の警鐘に耳を貸さず、明白な証拠を無視しつづけてきた。現実に目を向けぬこと自体、よからぬ症状である。狂人は自分の狂気に気づかないと反論する者もいるだろう。が、それはちがう。気づくはずだ。狂人はつねに狂気の状態にあるわけではない。精神病患者は、病状がやわらいだとき、おのれの病状について驚くほど明解な報告をする。

厳密ではないですけど、だいたい主語と述語のあたりにだけ注目して読みました。文を作れる最低限のもの、主語と述語に着目するのです。
文を作れるとはどういうことかというと、それだけで意味が通じると言うことです。
でも、それでは最小限の情報しか伝えられないから、人は形容詞や形容動詞などのいろんな言葉を使いますね。
修飾がいっぱいあるほうが、聞いていて面白いものです。イメージも伝達しやすくなります。おしゃべりするときだって話が上手な人はたくさんの言葉を知っています。
しかし、それが試験時間中にはあだになるのです。試験に限らず、スピードを重視して要点だけ知りたい場合は、じゃまになってしまうのです。
まるで機械がしゃべっているみたいで、おもしろみはなくなってしまうけれど、できるだけ速く主旨がわかればいいときは、こんなふうに読むと効率がいいのです。
そのあと、必要になったらそのとき、必要な部分だけを読み足せばいいのです。
わかりづらかったら、さらにこの下の虫食い状態になった文章を見てください。

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 進化は多くの過ちを犯してきた。ジュリアン・ハクスリーは、進化を停滞や絶滅へ導く無数の袋小路にたとえた。今日存在している種ひとつひとつの背後で、過去何百という種が滅びてきた。化石は創造主に見放された種のあわれな姿である。人類の過去の記録をみても、また現代の脳科学からいっても、ホモ・サピエンスが最後の爆発段階に達したある時点で何かに狂いが生じたことは、そしてもともと人間の体には(もっと具体的に言えば、神経回路には)致命的な工学上の欠陥が誤って組み込まれ、それがために人類の妄想傾向が歴史を通して脈々と流れていることは、否定すべくもない。これは恐ろしくも当然の仮定であり、人間の条件を真摯に追求しようとすれば、これから目をそらすことはできない。詩人は直感力をもったもっとも優れた医者だ。彼らは機会あるごとに言いつづけてきた。人間は狂っている、人間は狂いつづけてきた、と。しかし人類学者も、精神科医も、進化論者も、詩人の警鐘に耳を貸さず、明白な証拠を無視しつづけてきた。現実に目を向けぬこと自体、よからぬ症状である。狂人は自分の狂気に気づかないと反論する者もいるだろう。が、それはちがう。気づくはずだ。狂人はつねに狂気の状態にあるわけではない。精神病患者は、病状がやわらいだとき、おのれの病状について驚くほど明解な報告をする。

ずいぶん風通しがよくなりました(笑)
まず、進化が犯したと言っています。犯すというのは、良くない事をするときに使います。進化がなにか悪い事をしたといっています。
でも、進化というのは人間ではありません。ということは、これは擬人法です。進化が悪い事をしたとは、進化のせいでなにか悪い事が起こったということです。
そのあとも、滅びたとか狂いが生じたとか、マイナスの言葉がたくさんでてきます。どうやら、なにかダメなものについて話しているようです。
ここでやっと、主語と述語付近のまわりも見てみます。なにについて、ダメと言っているのか、知るためです。
でも、文章の後半部分は、比ゆと例示を用いて同じような内容を繰り返し述べているだけなので、概略だけわかればいい今は、読み飛ばすことにしましょう。
そうすると、ホモ・サピエンスとか人間とかいう言葉が出てきていたのがわかります。ダメだと言っているのは、われわれ人間についてだったのですね。
・・・と、こんな感じで、問題で聞かれたところだけ重点的に見直せば、時間を有効に使う事ができます。
それに、理解もしやすくなります。先に要点を理解しているので、頭の中に自然な形で入ってくるからです。
あ、問題文を先に読んでおくのは基本ですよ!
実はこの読み方というか考え方って、なにかに似ていると思いませんか?
「?」
英語の語順です!
だいたい主語と述語がきてから、関係代名詞などで説明がありますよね。
それと同じような見方をしていただけなのです。
現代文の読み方といっていましたが、英語の読み方でもあったのです。
ある一つの考え方は、それそのものにだけ通用するのではありません。
いや、ちょっと言い換えましょう。
要領のいい人は、いろいろなものに通用する考え方をうまくピックアップしてとり入れているのです。
それを受験勉強に流用したのが、東大生となった人なのです。
いろんな、そしてちょっとしたコツを知っているのです。
伊○家の食卓でやってるウラ技みたいに(笑)
もし自分で見つけることができなくても、安心してください。このホームページでどんどん紹介していきますからね。
そうしてやっていくうちに、あなた自身でオリジナルの方法を見つける事が出きるようになりますよ、かならず!





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