自他共に認める

さて、つづきの「enjoy」の話です。
品詞の種類はなんでしたか?
「動詞だよ。」
・・・それで終わりですか?
「えっ?」
あなたは非常に大きな過ちを犯してしまいました。それでは勉強した甲斐がありません。
いや、それどころか、あなたの頭を惑わし、かえって成績を下げてしまうポイズンピルとなるでしょう。
「???」
まだわかりませんか?でも、そんなあなたはいま、ものすごい得をしました。あなたの頭に巣食うやっかいものを解毒する方法を知ることができるのですから。
それはどんなことかというと・・・
動詞は動詞でも、どんな動詞かをよく見るのです!
どんな動詞か?といっても、2種類しかありません。動詞は必ず、その2種類のうちのどちらかに分類されます。
1つは、「自動詞」もう1つは、「他動詞」。
単語帳でも辞書でも、一般動詞を調べると「自」とか「他」とかいう小さなマークがついていることと思います。
山椒は小粒でもぴりりと辛い。このちっちゃな文字が、とっても重要。
「そうかなぁ、意味がわかればOKなんじゃん?」
英作文の問題。
『明日はどうぞ楽しんできてください。』
楽しむだからエンジョイで、Please enjoy.って感じ?
違いますよね。
「enjoy」は楽しむという意味ではありません!だれかがそう言ったのですか?勝手に自分の頭を使って、感覚で覚えることは危険です!
よく見てください、「他」と書いてあります。
そしてそこには「…を楽しむ」って書いてなかったでしょうか。「…を」という小さな文字が「楽しむ」の前にくっついていたりしないでしょうか。
「enjoy」は楽しむという意味ではなく、なになにを楽しむという意味なのです。
だからenjoy oneselfというふうになります。enjoy tomorrowはちょっと違う気がします。ネイティブではないので正確にはわからないのですが、少なくとも受験では前者のようにしておいたほうがいいでしょう。
こんなふうに、なになにに相当する言葉、目的語がなくてはこの「enjoy」は使うことができません。
このような基本的ルールを知らないでやみくもに英文を読んでもあまり得るものはないのです。
パーを出したわたしはチョキを出したあなたに勝ちました!じゃんけんのルールを知らないとこのようなことになります。
せっかく単語をしらべるのですから、いろんな情報を見ておきましょうよ。
2つの単語を調べるのにかかる時間は、1つの単語を調べるのにかかる時間の2倍です。あたりまえですね。
だけど、そのぶん、情報量も2倍になる。これも当然。
しかし、1つの単語について、いろんな情報がのっているのでしたら、いままでの2倍の情報を読むようにしたらどうでしょうか。
1つの単語を調べるだけ、つまりかかる時間はいままで通りで、得られる情報量だけが2倍になるのです!
「そうとばかりもいえないじゃん。」
はい、たくさん読むことになれば、まったくいままでと同じ時間というわけには、厳密にはいきませんね。
すこし多くなります。
ところが、別のもう1つの単語をまた最初から調べ直すときの時間の増えかたに比べれば、大幅に減少しているのです。
だって、同じページを開いているんですもの。
さらにさらに、もっと重要なプラスの要因があります。
それは、「情報の連携効果」です。
1つの単語について、さまざまな面から情報を得る。
あなたの友達について、背が高い、名前の画数が多い、性格が穏やかだ、足の匂いはいちごだ、などといろんな情報があると思います。
それらが全部おたがいに影響しあって、あなたの友達という一人の人を想起させるのです。
逆に、その友達を思い出せば、あとはいもづる式に、さっきあげたような細かい情報がずるずると引っ張り出されてくるのです。
ぼくが何度も言っていることですね。
この「enjoy」という有名な単語ひとつとってみても、いろんなことがわかるんです。ここから教訓をえることができるのです。
そこからえた教訓を、これから生かしていくことができるのです。
「そうか、自動詞か他動詞かわかればいいんだ。」
だけで終わりにしてはいけません。
それもそうですが、ここから学んだことを、次に応用していくことが求められているのです。
Y=3Xです。
Xに1を代入しても、Yとして1がかえってくるわけではありません。3倍になって帰ってくるのです。
1を1のままにしておいてはいけません!
2倍、3倍、いや、2乗、3乗にも膨らませていってください。
「1は何乗しても1のままじゃん・・・」
理論的には、1は1ですが、実生活では、1は1.01だったりするんですよ。
1つの知識は、それに付随する細かな情報といっしょになっているんです。
食べて良くなる頭、の話でもでてきましたね。純粋なものは人工的。自然のものには、いろんな成分が含まれているんです。
単なる1と思いきや、0.01がくっついてたりする。
1.01を3乗したら、1.030301。
「たったこれだけ?」
なんてことを言うんですか!(笑)こんなに増えたではありませんか。手を動かして計算してみてくださいよ。累乗の計算は大変ですよ。
で、少ないように見えるこの約1.03をまたXとして代入するのです。
また3乗になって、その関数で処理された値をまた3乗にする。その繰り返し。
雪だるま式にふくれあがります!
そしてそれをさらに加速させることが、次にあなたがすべきことです。
関数を、もっとすごくするんです。指数関数とかもいいですね。
それはつまり、勉強の効率を上げるということです。
始めのXの値、あなたがかけた労力の量は同じです。でも、そのもとの数が通過する関数が違う。
要領をよくするとは、こういうことなんです。
同じ時間、1年間しかない同じ学年の同じ受験生が全国にはいっぱいいるのに、なぜ東京大学に入れる人と入れない人がいるのでしょうか。
関数が違うのです。
大抵の人はy = x。よくてy = 2x。なかにはいくらがんばっても報われないy = 0.5xなんていう人も。努力の方向を一歩間違えば、y = -xなんて笑えないことになりかねません!
あなたの関数は、どんな形をしていますか?
まだ右辺が1次式でもかまいません。しかし、これから2次式、3次式と、どんどん高次の関数にしていかなければなりません。
右肩についている小さな数字が、1か3かの違いだけです。こんなささいな、ちょっとしたところを変えるだけなんです。
たったそれだけで、得られる値がぜんぜんちがってくるんです!
なのに、それに気がつかない人が多い。そして、気がついても、できない人がほとんど。
だから何十年も前からずっと、東大に入るのは難しいと言われ続けてきたのです。
逆に、そう思われていたからこそ、受かる人はうまい具合に受かることができたのです。
べつに天才でもなんでもありません。
ちょっとしたことに気がついたかどうか、そしてそれを実行にうつすことができたかどうか。それだけの違いです。
自分で気がつくのは難しくても、人の話を聞いたり本を読んだりすれば気がつくことはすぐできます。
問題は、実行できるかどうかです。
そればっかりは、あなた自身にしかできないからです。先生も先輩も、あなたの代わりに実行してあげることはできないのですから。
芋づる式も、雪だるま式も、あなたが自分の手でいもを掘り、雪だるまをつくらなければなりません。
いまこうしてなにかいい勉強法はないかと能動的に探しているあなただったら、それができないはずはありません。
いまは初夏です。新緑の葉が目にやさしくて心地よいですね。
季節がすぎ、秋には、畑いっぱいのおいも。冬には、でっかい雪だるま。
そして来年の春には、桜舞い散る中で合格通知を手にしたあなたの笑顔・・・
入学式が待ち遠しいですね!





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