おもしろ授業

東大には、教室で座って先生の話しを聞くという形式の講義だけではなく、もっとおもしろいものもあります。
たとえば、「へら鮒つり」。
どうです、面白いでしょう?学校の授業っぽくないです。
黒板にお魚の絵を描いて、各部の名前を暗記する、なーんていう授業ではないですよ。
実際につりをするのです!
これは、「全学自由ゼミナール」という分類に入っている講義です。
単位はもらえない、つまり卒業をするためには役に立たないという性質を持っているので、本当にこれを学びたいという人しかきません。
単位をくれる授業だと、べつにそんなこと知りたくもないけど卒業しないといけないから聞きにくる、という人がでてきてしまいますが。
しかも、夏休みや秋休み期間中に開催される授業だったりもするのです。これは相当な物好きでない限り来ませんよ。
そんな濃いメンバーのなかで、あなたの本当に好きなことを学ぶことができるのです。これこそ本来の学問のありかたですね。
ぼくが受けたのは、「うにの観察」という授業でした。
課外授業形式で、回転寿司店に集合して、コンベアーで運ばれてくるウニの数をカウントし、一周回るごとにどれだけ水分が蒸発してカピカピになるかを計測する・・・なわけないですよ!知らない人をあまり信用してはいけません!(笑)
観察をするのはうにの寿司ではなく、うにの生態です。
バフンウニという種類のうにを使って、その卵が孵化して大きくなっていく様子を顕微鏡で観察するのです。
プリオネという生き物をしっていますか?テレビコマーシャルでも放映されたことがあります。鳥のようなシルエットを持つ、半透明でかわいらしい生物です。
別名「海の妖精」とも呼ばれていますね。
でも、ミジンコだって体が透き通っていてきれいなのに、なぜこちらは見向きもされないのでしょう?
そこらじゅうにいるからでしょうか。プリオネのほうは、たしか極地の海に生息していたと思います。
同じようなものでも、希少価値があるとそれだけもてはやされるのですね!
こんな半透明の微少な生き物が、バフンウニの卵からでてきます。
でも生き物らしい形をしていません。人工物のような、無機質な感じです。
まあ、成体のうにだってあまり生き物っぽくないですものね。親子は似るのです。
その幼生がだんだん大きくなるにつれて、とげの数も多くなってきます。面白いですよ、写真があったらぜひ見せてあげたかったです。
あと人気があった授業は、「オタク学入門」というものでした。
オタクの人の生活に詳しい岡田斗司夫さんが、講師として招かれました。
残念ながらぼくが受けようとおもったときにはもう開催されていませんでした。
どんな内容だったのか興味がありますね。
もしかしたらマンガの登場人物のふん装をした人がたくさんいたかもしれません。
そういえば「電車男」の本が映画にもなったそうですね。見ず知らずの人が親身に恋のアドバイスをしてくれるなんてとてもいい話しではありませんか!
「全学自由ゼミナール」というのは、毎年同じ講義があるわけではありません。年によってはあったりなかったりします。
そして、新しい授業が生まれたりもします。
これは東大生自らが主体となって、講師を招き、授業をしてもらうという形で、新しい講義を作り出すことができるからです。
高校までにはなかった授業スタイルですよね。
いままでは先生が授業の内容を考え、時間割を決め、場所を指定してくれました。ぼくたちはその時間にそこへ行けば、授業を受けられました。
しかし、そうではない形式もあるのです。
この人に話しをして欲しい、と思う人を先生として頼むのです。だれを先生とするかはあなたが決めるのです。日時も場所もあなたが決めます。
ただ、先生とする人を自分の力で探さなければなりません。交渉も自分でやります。ことわられることだってあるでしょう。
これが自由というものです。もはや受験勉強という鎖から解き放たれた東大生のあなたは、自分の興味のままに生きていくことができるのです!
来年、あなたが自分でやるまえに、また新しいなにかができているかもしれません。
「まげわっぱ作り」なんていう講義ができているかもしれません(笑)。
なんの規制も制限もありません。本当にやりたいことが思う存分やれます。そんな場を与えてくれる、それがこの東京大学というところなのです。
ええ、そうです、あなたが目指している、東京大学です。
この自由な風土の東大で十分に育まれ、そして立派な東大生となって世界で活躍してくださいね!





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