化学について

理科1、2、3類(前期課程)を目指すあなたには、東大入試では理科が課されます。
社会に日本史、世界史、地理があるように、理科も4つに分かれます。
物理、化学、生物、地学です。
このうちの一つ、「化学」という科目のなかに、とにかくあなたにとってトクな、
ある「すごいもの」が隠れているんです。
受験の化学は大きく分けて以下の3つ。理論化学・無機化学・有機化学です。
東大の化学では例年、大問が3つ出題されます。
第1問、第2問、第3問がそれぞれ、理論・無機・有機からの出題です。
じつはこの「有機化学」がすごいんです。あなたは知っているでしょうか。
なにがすごいかというと、東京大学のすべての入学試験のなかで、最も得点しやすい部分なのです!!
ほかの問題に比べて簡単だということです。
本番の東大入試において、化学は試験時間が始まったらまず第3問(有機)を解くのがセオリーです。
化学60点満点中20点が有機化学に振り分けられています。
15点以上はほぼ確実に取れるようになりますし、20点満点だって狙えます。
これでだいぶ楽になりますよ。
化学を選択しなかったライバルに大きな差をつけることができます。
ではなぜ有機化学は簡単な問題になっているのか?
難しい問題を作ろうとすると、大学レベル以上の知識が入ってしまう。
だから限られたパターンの出題のしかたにならざるをえない。
理系的なセンスも高度な計算力も必要としません。しかもその割には暗記する量が少ない。
一般的には膨大な量の知識を暗記しなければならないと思われています。
有機は暗記物とよく言われていますしね。
たしかに覚えなければならない知識はあります。
基本的な有機化学物質の名前やその簡単な性質を知らなければなりません。
しかし実際は、思ったより多くないんです。もちろん生物よりも少ないし、
ましてや日本史・世界史などとは比べ物にならないくらい少ないです。
それなのに、問題を解くのに複雑な思考力はいりません
たとえて言えば「立体迷路」。人間が実際に中を歩いてゴールを目指す巨大な迷路です。
人間の大きさで作らなければいけないし、迷って出てこられなくなったら大騒動になってしまうので、
そんなに複雑な迷路はつくれません。
分かれ道があって、もし間違えた道を選んでしまっても、行き止まりがあるのですぐ気がついて戻れます。
しかも道の数は2、3もあれば上等、一本道がほとんどです。
どうです、有機化学っていいでしょう?
いえ、ぼくが化学の研究者だから個人的な趣味であなたに勧めているというわけでは
ないんですよ!(笑)
本当に、ほかの分野に比べて簡単なのです。
六角形のベンゼン環にアレルギー反応があるのでなければ、絶対に得ですよ。
縁あって理科で化学を選択したらぜひ、有機化学を得点源にしてくださいね!
あ、ちなみに、本物のベンゼンは発ガン性があるので気をつけてください。
といっても、実際に扱うようになるのは東大生になってからかもしれませんが。
東大1年生になり、9月になったらすぐに実験が始まります。
いろんな危険な薬品も登場しますので、怖いですけど面白いですよ!
ジェットコースターもお化け屋敷も、怖さと面白さが同居しているんですものね。
あれと同じ(?)です。
化学実験も常に発ガン、失明、窒息、爆発などの恐怖と隣り合わせです。
え、やりたくなくなってきたですって?(笑)
だいじょうぶ、そのために今きちんと物質の性質を学んでいるのではありませんか。
たとえばなんとかは水に溶けないけどなんとかは水にとける、とか。
そして人間の皮膚はなにでできているかを考えると、どういう物質が体内に浸透し
やすくて危険かというのも自ずとわかってきますよね。
遺伝のしくみとDNAの構造も知っていれば、それに似た形の有機化学物質に発ガン性
があることもわかります。
しっかり勉強しておくことで、大切な命を守ることができるのです!
けっこう実用的でしょう?
あなたが現代社会で生き残る上で必須のサバイバル術が、勉強というものだったです。





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